ひとり小旅

【ヒルマ・アフ・クリント展】未来の私たちへ託してくれた、見えないものを観に。

その名前と作品も、初めて目にしたヒルマ・アフ・クリント

スウェーデン出身の女性画家は、目に見えないものを探求し続けたそうです。

「私の死後20年は作品を公開しないように」とも言い残し、この世を去っていったのだとか。

偶然見かけた1枚の作品に釘付けになり、東京国立近代美術館へ行ってきました。

ヒルマ・アフ・クリント展

これから行かれる方へと、忘備録も兼ねて。

鑑賞メモ

最初の部屋では、アフ・クリントの職業画家時代の作品に出会えます。

絵本のスケッチが、マスクの下で思わず微笑んでしまうほどに、かわいかった。

そして、どうしても観たかった、神殿のための絵画〈10の最大物〉へ。

ルーベンスや奈良美智さんの作品然り、パワーを感じるやさしい雰囲気の、大きな作品が好きなのです。

アフ・クリントも同じく、あたたかな作品たちでしたよ。

大きさ、伝わるといいな。

今の時代へようこそって思った。大丈夫ですよって。

この部屋に足を踏み入れたとき「色が生きてる」って感じました。

部屋に沿ってぐるりとベンチもあるので、座りながら作品を眺めたり。

アフ・クリントと、お話するような感覚になれます。

そして「お守りのような作品たちだな」と。

あたたかく、変化をおそれない、やさしい印象。

包まれているような、お互い(画家と観客)をはげましているような。

そうそう、アフ・クリントは黒を少し入れるようですね。

偶然わたしのボトムスも、黒でした。

なんだか作品の一部になれたような気持ちに。

作品の合間に展示されていた写真

展示全体を通して、アフ・クリントの作品たちには「陰と陽どちらもあるよ」という、やさしさみたいなものを感じました。

さて、最後のあたりに、小さなノートに描かれた作品たちが展示してあるのです。

手書きノートって、いいですよね。より画家と距離が縮まった気がします。

事前に準備してよかったこと

美術展には、裸一貫で突入する(注:イメージです)ものと、事前にある程度予習していくとより愉しめるものがあると思っています。

わたしにとってヒルマ・アフ・クリント展は、断然後者。

というわけで今回は、Kindleで美術手帖を購入。

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美術手帖編集部 (編集)

これがですね、とてもよかったです。

さりげないアルファベットの意味や、アフ・クリントの作品における色の意味、など。

少しですが予習のおかげで、より作品を堪能できたなと思っています。

Kindleにしたのは、スマホで持ち歩けるので。道中に読むこともできるなと。

チケット購入でやってしまったこと

事前に、セブンチケットを店頭で購入。

紙のチケットをノートに貼って残しておきたいので、ここはノー電子であります。

ところがどっこい。店頭で受け取るのって、デフォルトの用紙なんですよね。

次回からは、公式サイトからオンライン購入→プリントも頭に入れておこう。

当日の混雑状況など

訪れたのは、水曜日。10時開館の10分前に到着しました。

チケット窓口には、7-8名ほど待っていらっしゃる方が。

事前購入済みの方々も、10名ほど。

桜も綺麗でした🌸

開館時間に合わせて、続々と来館者が(グループの人たちも)。

それでも平日だからでしょうか。比較的のんびりムードに感じた館内でした。

グッズとミュージアムショップ購入品、支出内訳も

購入グッズは、こちら。

左から:絵本、ポストカード・ノート

会場に売っていたら購入しようと思っていた、絵本。

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ハリエット・ヴァン・レーク (著), 野坂 悦子 (翻訳)

少し難解にも感じるアフ・クリントの思考の年表のようなことを、ハリエット・ヴァン・レークさんが絵本として、わかりやすく伝えてくれています。

なにより中嶋香織さんによる装丁と、ハリエット・ヴァン・レークさんのイラストが、それはもう素敵。

絵本を買ったというより、絵画作品をお迎えしたという気持ちであります。

展示を見終わって、アフ・クリント=ノートというイメージも持ったので、ノートも購入。

さて、会場を後にしましたらば、東京国立近代美術館のミュージアムショップへもおじゃましますよっと。

先週ちょうど「持ち歩き用のメガネ拭きがあったらいいな」と思ったところに…

メガネ拭き:古賀春江《海》(部分)

スパイスの効いたかわいさ、大好きです。

メガネ拭きは今年のラッキーカラー、グリーンを選びました。

付箋も購入。わが家にはムンクさんがいるので、ピカソさんをお招き。

よきお買い物ができて、ホクホクであります。

ちょっと小腹が満たせるカフェがあると嬉しいところですが、施設内にはしっかりとしたレストランのみ。

どうしてもお腹が空いたらば途中下車しようと、これにて帰路につくことにします。

(途中で、おにぎり屋さんへ入りました。ごちそうさまでした。)

さて、今回のヒルマ・アフ・クリント展への小旅。

支出の合計は、

  • 予習Kindle:2,169円
  • 交通費(チャージ含む):2,500円
  • チケット:2,300円
  • グッズ:3,154円
  • ミュージアムショップ:1,445円
  • おにぎり屋さん:670円

合計12,238円でした〆

おにぎり屋さん以外は、クレジットカードでお支払い。

帰宅後、目的別口座間の移動をして、お金まわりもすっきり〆ておきました。

持ち物とコーデ

桜も綺麗に咲いている、本日の気温は19℃。

美術館の中で過ごすので、アウターはなし。代わりにストールで十分でしたよ。

歩きやすいいつものスニーカーで。

手ぶらで鑑賞がベストなので、軽量肩掛けバッグで。

中身は、

  • バッグイン巾着
  • 超軽量日傘(帰宅時用)
  • マグボトル(ホット紅茶)
  • A5クリアファイル

想いを受け取る|おわりに

「自分の内側、新しいわたしに出会う」が、きっとテーマだろうなと感じていた今年。

ふっと、それはもうふいに目の前に現れたのが、ヒルマ・アフ・クリント展と、1枚の作品でした。

右奥の作品

スマホで初めて見たその渦に、なにかとてつもないパワーを感じ「あ、これは観に行った方がいいな」と。

彼女は「同時代の人々」より、未来のより良い観客に作品を託したのだと思います。(引用元:美術手帖 2025年4月号)

アフ・クリントが託した、未来の観客。

それがわたしなんだと思うと、グッとくる。

ようこそ、日本へ。ありがとう、出会えてよかった。

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